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フネヲオモウ 撮影記録

自分のした仕事を文章にして残しておきたいと思いつつも、クライアントがいる仕事は簡単にそれが出来ない。

 

今回は友人の依頼で、撮影をすることになったので友人に許可を頂き記録することにする。

撮影の内容は、ひとり舞踏をするので、それを撮影してもらいたいとのこと。

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※舞踏とはこんな感じのもの

 

舞台、ライブなどの撮影は行ったことはあるが、どれもライブ(生)で見るべきものを映像にするので鮮度が落ちて、その分、ライブをつまらなくしたものになっている印象を受ける。

ライブを見た人が思い出に浸る分にはそれでもいいのかもしれないが、どうせやるのだから、ライブを越えるのは、無理だとしても、ライブを再構成した別のモノにする必要があと感じている。

それをしないならば、撮影をするロボットを雇えばいいわけで僕の出番ではないと思っている。

 

今回の撮影はクライアントが居るわけではないので(正確に言えば舞踏をする友人がそうなのだが)その理想を踏まえつつ撮影をしようと、いくつかの映像を見たが、そのような作品に仕上がっているものはほとんどなかった。

ほとんどが、ただ撮ってただカット割りをしているものになっている。

唯一理想に近いのは「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」

www.youtube.com

 

ドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダースが監督をし、2009年に惜しまれつつ亡くなったピナ・バウシュを題材に撮った作品だ。

もちろん最新技術満載、すごいバジェットで撮っているのだろうが、それだけでは説明できない、核の部分がこの映画にはある。映画としての顔がある。

私が参考にするべきはこの核の部分だ。

 

今回の撮影は多摩美の教授に見せる卒業制作とスタジオを借りて公演をする2つがある。

 

多摩美ロケハン 1日目

舞踏家 芙美さんが銀色の風呂桶に入って舞踏をする。 

舞踏をする多摩美のスタジオを見せてもらう。

スタジオは白い壁で想像以上に広い。

ここでの僕のアイデアは真っ白の世界にポツンと風呂桶があり、そこに白塗りの人間が踊っている非現実的世界。

背景の壁を真っ白にする照明が課題だと思ったが、うまくマスクが切れればある程度の拡大縮小もできて面白いことになりそうだ。

 

風呂桶に入って20分の舞踏、素材的に不安があったので、メイキング映像を入れる可能性も考えて少し撮影する。

 

多摩美ロケハン 撮影前日

カメラ位置も決められるようにカメラの準備をしていく。 

現場に着くと思わぬ照明が組まれていた。風呂桶だけにスポットで照明が当たった状態…。真っ白な世界を想像していたのだけど…。

そこは舞台演出の問題で、映像演出を考える立場としては、この状態で、いかに良く見せるかを考える必要がある。

まずは、照明が当たらない部分が真っ黒に落ちるかを検証。

黒く落ちきれば編集の幅が広がる。引きじりの問題でバレものがあっても消せるし、ある程度の拡大縮小も可能になってくる。

次にカメラ位置を決める1台のドン引きは直ぐに決まったがもう1台が中途半端なサイズになってしまう。

2台のカメラ位置は初めから前後に並べてドン引き、ヨリにしようと考えていた、だか、レンズの準備がなくて、ヨリが中途半端なサイズになってしまう。

レンズを借りるかこのまま行くか…

肌の質感をとらえたいという、思いも頭の中にありつつ、この体制だと難しいかなと諦めてもいた。が、風呂桶を見ると2カ所穴が空いてる。iPhoneのカメラで中を撮影してみる。

面白い!

これは結構使える!

 

悩んでいたレンズは借りる事にした。

 

多摩美撮影 当日

15分くらいの演目なので人為的なミスや機材トラブルもなく、スムーズに撮影をする事が出来た。

心配していた、iPhoneの容量、バッテリーも、もって最後まで撮影できた。

 

編集

素材の確認、ヒキカメラ、ヨリカメラ共に良く撮れている。

問題はiPhoneの2台、悪くはないが、局部がアップになっていて生々しい。人ではない人というのがこの舞踏の魅力のひとつだと思うので人らしい部分をつかっていいかは微妙なライン。ここは最後まで悩んだ。

音楽を入れるか入れないかは、悩みどころだったのだけど、ライブの解体、再構成という意味では、入れるべきだと考えていた。

音を整音してもらい、音楽を作ってもらった。

音楽に関して初めは不安だったが、最後は凄く良くなり、映像を数倍引き立てる素晴らしい音楽が付いた。

できた作品はこちら

www.youtube.com

 

尺が13分という事もあり、これはひとつとして、じっくり見せてもいいのかもしれない。少し間延びしている気もするが、世界に入り込めると見れるのではいだろうか。

ただ映像作品としてはあと一歩な感じもするので、これを大きな流れの中の一部として使えるれば、もっと面白い作品ができるような気がする。

 

今回使用した機材

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Canon 6D × 2

Canon EF24-70mm

Canon EF28-135mm

 ・Iphone 6

 ・Iphone 6s

・Manfrotto 三脚 × 2

 

 

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 6Dボディ EOS6D

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 6Dボディ EOS6D

 

 

Canon 標準ズームレンズ EF24-70mm F4 L IS USM フルサイズ対応

Canon 標準ズームレンズ EF24-70mm F4 L IS USM フルサイズ対応