出会いと別れは春だけのものではなくて
気が付けばもう1月で、あっという間にまた1年が過ぎてしまい。
今年は、何かをやった実感もなく過ぎてしまった。
胸を張ってやり遂げた実感が欲しいのだけどなにも成せなかった、焦りのようなものを感じている。
うちのシェアハウスに新たに入った女性は今月で出て行く。リゾートバイトのため北海道へ行くのだ。
帰って来たら、また住めばいい様な気もするけど、住む気はないらしい。
半年くらいだったが、彼女のなんでも気兼ねなく言う性格と素直なところに、こちらも無駄な気を使わなくてよかったので助かった。
1人減ったからといって何が変わるでもなく、日々は過ぎていくのだけど、大きく変わることがひとつだけある。
家賃だ。
この物件は、シェアハウス業者が経営しているわけではないので、毎月、決まった家賃を大家さんに納める必要がある。
ひとり減るとひとり分を他の3人が被ることになる。
これはしっかりとした死活問題である。
新たな住人を知り合い伝いに探し、ネットを使って探したのだけど、吉報は無く。
日々は過ぎていく。
そんなある日、友達の中で入りたい人が見つかった。図々しいが代名詞のようなふてぶてしい男、山田だ。
まだ、入居していないのにもかかわらず、うちで自主作品の撮影をして、いきなり図々しさを発揮したのだけれど、入居の時期になると、手を14針縫って登場した。
山田には、その図々しさを遺憾なく発揮してもらって、引っ掻き回してもらい、新風を吹き込んでもらいたい。